代表挨拶
人口減少、縮む国内市場、大廃業時代。 わが国には100年以上存続している老舗企業が、約40,000社あると言われています。(帝国データバンクより)
また、わが国の人口は減少傾向にあり、国内市場の縮小が叫ばれて久しいです。
加えて、近年、中小・零細企業の後継者問題がクローズアップされており、後継者の不在による廃業があとを絶ちません。
昨年2023年の全国における廃業件数は59,105社を数えました。しかも、その約55%の企業が黒字での廃業という報告がされています。(東京商工リサーチより)
わが国には江戸時代から続く伝統産業が全国津々浦々にあります。
現代は地方交付税などによって政府から地方に資金が分配されていますが、江戸時代においては地方自治100%、すなわち全国にあった約300の藩が独自で財政を賄っていかなければならない時代だったのです。
そのため、全国における300の諸藩は生き残っていくために特産物を生み出し、それを江戸や大坂、京都、さらには他藩に売っていくことで、自藩の財政を支えていたのです。
よって、伝統産業が江戸時代の名残りと言われる所以がここにあります。
今、その全国にある伝統産業が存続の危機に瀕しています。
2025年には70歳以上の中小・零細企業経営者の約半数にあたる127万人が廃業する、といったデータも昨年12月に発表されました。
また、実際に廃業している中小・零細企業の約6割が黒字であったとの報告もされています。
これらから言えることは黒字であるのに廃業してしまうというのは、わが国経済に大きな損失を生み出すだけです。
江戸時代から連綿と続く伝統産業を残していくことは雇用の維持を図り、地方経済を安定させていくためにも必要不可欠なことです。
よって、全国にある伝統産業を存続させていくための支援を行っております。
よろしくお願い申し上げます。
一般社団法人 全国伝統産業承継支援
代表理事 伝統産業戦略アドバイザー
藤永 悟志